JER2025年3月7日
ライフサイクルにおける医療支出と保険の役割
Medical expenditures over the life-cycle: persistent risks and insurance
日本語要約
本研究は、単身世帯と既婚世帯を対象にしたライフサイクルモデルを構築し、日本の国民健康保険制度の役割を評価します。医療支出リスクを分析するために、日本全国の健康保険請求に関する行政データを使用し、年齢や性別によって変動する確率過程でモデルをキャリブレーションします。この研究は、健康保険改革の経済的および福祉的影響が世帯の所得水準や福祉制度の寛容さに依存することを明らかにします。具体的には、健康保険がない場合、高所得世帯は自己保険に依存し、総貯蓄が大幅に増加します。一方、低所得世帯、特に低技能の単身男性や女性は貯蓄を減少させ、多くが福祉受給者となります。また、高齢者の自己負担率を引き上げると、世帯貯蓄は増加しますが、低所得世帯の資産が減少し、福祉受給者の増加を招く結果となります。これらの結果は、医療保険制度の設計や改革における重要な示唆を提供します。
ポイント
- 1著者らは、ライフサイクルモデルを用いて、医療支出リスクを年齢や性別に基づいて分析し、国民健康保険制度の役割を評価しています。
- 2高所得世帯は健康保険がない場合、自己保険に依存し、貯蓄が大幅に増加する一方で、低所得世帯は貯蓄を減少させ、多くが福祉受給者となることが示されました。
- 3高齢者の自己負担率を引き上げると、世帯貯蓄は増加しますが、低所得世帯の資産が減少し、福祉受給者が増加することが明らかになっています。
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原論文情報
- ジャーナル
- Japanese Economic Review
- DOI
- 10.1007/s42973-025-00190-z
- 原論文
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本ページはエコノメディア編集部による日本語紹介です。原論文の本文・要旨の全文翻訳ではありません。