JER2025年6月19日
1918年インフルエンザパンデミックが日本のイノベーションに与えた影響
The role of human interaction in innovation: evidence from the 1918 influenza pandemic in Japan
日本語要約
本研究は、1918年から1921年の日本におけるインフルエンザパンデミックがイノベーションに与える人間の相互作用の役割を実証的に検討しています。このパンデミックは、発明者間の相互作用コストを著しく増加させました。著者らは、この期間の独自の特許文献データを用いて、特に協力的な発明が求められる技術におけるイノベーションへの影響を推定しています。具体的には、パンデミック前に協力的特許の割合が高い特許技術クラスを「協力集中型技術」と定義し、差分の差分(DID)アプローチを用いてその影響を評価しました。結果として、パンデミック期間中、協力集中型技術の特許出願が対照群に比べて有意に減少し、パンデミック終了後も完全には回復しなかったことが明らかになりました。さらに、この負の影響は、新たに特許出願を行う発明者の減少によって引き起こされていることが示されました。これらの結果は、発明者のキャリア初期段階における同僚や先輩との相互作用の減少が、新たな発明者を育成する機会を減少させることを示唆しています。
ポイント
- 1著者らは1918年から1921年の日本における特許データを用い、パンデミックがイノベーションに与えた影響を分析しています。
- 2協力集中型技術における特許出願は、パンデミック期間中に対照群と比較して有意に減少し、回復も見られませんでした。
- 3特に、新たに特許を出願する発明者の減少が、イノベーションの機会を制約する要因であることが示されています。
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原論文情報
- ジャーナル
- Japanese Economic Review
- DOI
- 10.1007/s42973-025-00214-8
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本ページはエコノメディア編集部による日本語紹介です。原論文の本文・要旨の全文翻訳ではありません。