JER2025年10月27日
公共財の提供と公共財政に対する嗜好の分配効果
Public goods provision, preferences over public finance, and distributional effects
日本語要約
本研究は、公共財の提供が公共の意見を通じて新たな分配効果をもたらすことを明らかにすることを目的としています。具体的には、公共財の恩恵を実感した人々が税の引き上げを支持する可能性が高まることで、政府の規模を拡大し、不平等を軽減する助けになるという仮説を立てています。著者らはオンライン調査を実施し、対象者の一部に公共財の普遍的な利益について情報提供を行いました。この結果、情報提供を受けたグループはより大きな政府を支持する傾向が強まりましたが、求められる税や支出の進歩性に対する影響は限定的であることが分かりました。つまり、公共財の恩恵が認識されることで、政府は政策の進歩性を低下させることなく、規模の拡大を通じて再分配を政治的に実現できる可能性が示唆されます。
ポイント
- 1本研究では、公共財の恩恵を認識した後に税の引き上げを支持する傾向が高まることを仮定し、オンライン調査を実施しました。
- 2調査の結果、公共財の普遍的な利益を知ったグループは、より大きな政府を支持する割合が有意に高まりましたが、税や支出の進歩性に対する影響は限定的でした。
- 3この結果は、公共財の認識が政府の規模拡大を通じた再分配を可能にする一方で、政策の進歩性を維持する道を示唆しています。
タグ
原論文情報
- ジャーナル
- Japanese Economic Review
- DOI
- 10.1007/s42973-025-00228-2
- 原論文
- 出版社サイトで読む →
本ページはエコノメディア編集部による日本語紹介です。原論文の本文・要旨の全文翻訳ではありません。