JWE2024年3月1日
中国における業績フィードバックとM&Aの関係性
Performance feedback on sales growth and M&A: Evidence from China
日本語要約
本研究は、企業の業績フィードバックが、社会的および歴史的な期待に対する売上成長に与える影響が、企業の合併・買収(M&A)決定やそのパフォーマンスにどのように関連するかを検討しています。このテーマは、企業の意思決定における心理的要因の理解を深める上で重要です。対象データは、2006年1月から2022年6月までに発表された中国の製造業者による924件のM&A取引であり、ロジスティック回帰分析と重回帰分析を用いて評価されています。さらに、主な結果の一貫性を確認するためのロバストネステストも実施されています。結果として、社会的期待に対するネガティブな業績フィードバックは、買収者が海外ターゲットを選択したり、非繰延支払いを用いるなど、リスクを取る決定を促進することが明らかになりました。一方で、歴史的業績フィードバックは、繰延契約構造を選択する傾向を強めることが示されています。また、M&Aパフォーマンスに関しては、社会的期待に対するネガティブおよびポジティブな業績フィードバックが両方ともプラスの影響を与える一方で、歴史的フィードバックはM&Aパフォーマンスに影響を与えないことが確認されました。本研究は、業績フィードバックの効果の異質性を明らかにし、企業行動に関する行動理論やスチュワードシップ理論に貢献しています。
ポイント
- 1924件の中国製造業者によるM&A取引を分析し、業績フィードバックの影響を評価。
- 2ネガティブな社会的業績フィードバックは、リスクを取るM&A決定を促進する一方、歴史的フィードバックは繰延契約を選択させる。
- 3M&Aパフォーマンスにおいて、社会的期待に対する業績フィードバックはプラスの影響を持つが、歴史的フィードバックは影響を与えない。
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原論文情報
- ジャーナル
- Japan and the World Economy
- DOI
- 10.1016/j.japwor.2023.101236
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本ページはエコノメディア編集部による日本語紹介です。原論文の本文・要旨の全文翻訳ではありません。