JWE2025年3月1日
日本におけるインフレ期待のアンカー形成:学習アプローチの視点から
The anchoring of inflation expectations in Japan: A learning-approach perspective
日本語要約
本研究は、日本における長期的なインフレ期待とそのアンカー形成の度合いを、1960年代からのデータを用いて学習モデルを通じて共同推定することを目的としている。インフレ期待の変動を理解することは、金融政策の効果や経済の安定性にとって重要である。データは日本の経済指標に基づき、1960年代から2010年代初頭までの期間を対象としている。推定戦略としては、VAR分析を用い、インフレ期待の変化を説明する要因を探る。主な結果として、1970年代には日本の長期的なインフレ期待がアメリカよりも高かったが、第二次オイルショック後には大幅に低下し、1990年代中頃までは約2%に安定していたことが示された。その後、1990年代後半には2%を下回り、2010年代初頭までアンカー形成の度合いが低い状態が続いた。2013年以降、インフレ期待は上昇傾向にあるものの、目標にはまだ達していない。さらに、著者らの分析によれば、マークアップの低下が日本におけるインフレ期待のアンカー形成を妨げる主要な要因である可能性が示唆されている。
ポイント
- 1本研究は、日本の長期的なインフレ期待とそのアンカー形成の度合いを1960年代からのデータを用いて学習モデルで推定している。
- 21970年代には日本のインフレ期待がアメリカよりも高かったが、第二次オイルショック後には低下し、1990年代中頃まで約2%に安定していた。
- 32013年以降、インフレ期待は上昇しているが、目標には達しておらず、マークアップの低下がアンカー形成を妨げる要因とされている。
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原論文情報
- ジャーナル
- Japan and the World Economy
- DOI
- 10.1016/j.japwor.2024.101293
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本ページはエコノメディア編集部による日本語紹介です。原論文の本文・要旨の全文翻訳ではありません。