日本におけるサービス価格のフィリップス曲線の傾き:地域パネルデータアプローチ
The slope of the Phillips curve for service prices in Japan: Regional panel data approach
本研究は、日本におけるサービス価格のフィリップス曲線の傾きを推定することを目的としている。この研究は、インフレ期待がインフレに与える影響を考慮するために、インフレ期待の代理変数を用いるのではなく、時間固定効果を導入する点で重要である。データは、日本の都道府県レベルのパネルデータを用い、対象期間は2000年代以降である。著者らは、フィリップス曲線の傾きが全体として半減し、さらなる減少が見られることを示している。具体的には、2000年代以降、特に日本銀行がゼロ金利制約に直面し、非伝統的な金融政策を実施した時期において、フィリップス曲線の傾きが顕著に低下したことが確認された。この結果は、金融政策の効果に関する理解を深めるとともに、インフレ期待の管理が今後の政策において重要であることを示唆している。