JWE2026年6月1日
高等教育の質、所得、イノベーションに関する国際的な証拠
Higher education quality, income, and innovation: Cross-country evidence
日本語要約
本研究は、高等教育の質が経済的成果に与える影響を探求することを目的としている。教育の質の違いが個人や社会に与える影響は長らく研究されてきたが、特に高等教育の質が経済的リターンを実現する上での重要性が増している。本研究では、98カ国を対象に、大学の教員と学生の比率や世界大学ランキングなどの機関レベルの指標と、海外で働く大学卒業生の所得との関係を利用して、新たな高等教育の質の国別指標を構築した。推定戦略としては、地理的に近いグローバルな学術ハブを利用した計量経済学的手法を採用し、国内総生産(GDP)や特許活動、研究開発(R&D)支出との関係を回帰分析で評価した。結果として、高等教育の質はGDP、特許活動、R&D支出のいずれにも有意な正の関係を示し、特に長期的な経済発展やイノベーション能力の形成において重要な役割を果たす可能性が示唆された。
ポイント
- 1著者らは、98カ国の高等教育の質を評価するために、教員と学生の比率や大学ランキングを基にした国別指標を構築した。
- 2計量経済学的手法を用いて、GDP、特許活動、研究開発支出との関係を回帰分析し、地理的近接性を利用した計器変数戦略を採用した。
- 3高等教育の質は、GDPや特許活動、R&D支出に対して有意に正の影響を持つことが確認され、経済発展とイノベーションにおける重要性が強調された。
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原論文情報
- ジャーナル
- Japan and the World Economy
- DOI
- 10.1016/j.japwor.2026.101357
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