経済政策不確実性が企業投資と現金保有に与える影響:日本の事例
Domestic and international effects of economic policy uncertainty on corporate investment and strategic cash holdings: Evidence from Japan
日本語要約
本研究は、経済政策不確実性(EPU)が日本企業の投資行動と現金保有に与える影響を実証的に検討することを目的としています。このテーマは、企業の資金運用戦略や経済全体の成長に重要な示唆を与えるため、特に重要です。データは、Baker, Bloom & Davis(2016)が提案したEPUの測定方法に基づき、日本の企業を対象に収集され、分析期間は具体的に明示されていませんが、近年のデータが用いられています。推定戦略としては、回帰分析が採用され、国内のEPUと米国のEPUの影響を比較しています。 主な結果として、著者らは、国内EPUが増加すると、日本企業は投資を減少させ、現金をより多く蓄積することを発見しました。特に、財政政策と為替政策の不確実性が企業投資に与える悪影響の主要因であることが示されました。ただし、為替政策の不確実性は短期的にのみ投資に対する予測力を持つことが確認されています。また、米国のEPUは、日本の企業投資に対して負のスピルオーバー効果を持つことも明らかにされました。 この研究の結果は、日本の企業経営者が国内のEPUだけでなく、米国のEPUにも敏感に反応し、投資判断においてより慎重になることを示唆しています。これにより、企業戦略や政策決定における不確実性の影響についての理解が深まります。
ポイント
- 1著者らは、日本企業の投資行動と現金保有に対する国内および米国のEPUの影響を分析し、回帰分析を用いてその関係を明らかにしました。
- 2国内EPUが増加すると、日本企業は投資を減少させ、現金を蓄積する傾向が強まることが確認され、特に財政政策と為替政策の不確実性が影響を及ぼすことが示されました。
- 3米国のEPUは、日本の企業投資に対して負のスピルオーバー効果を持ち、企業経営者の投資判断に対する影響を強調しています。
タグ
原論文情報
- ジャーナル
- Journal of the Japanese and International Economies
- DOI
- 10.1016/j.jjie.2023.101272
- 原論文
- 出版社サイトで読む →
本ページはエコノメディア編集部による日本語紹介です。原論文の本文・要旨の全文翻訳ではありません。