JJIE2024年9月1日
日本における正社員の賃金成長の異質性に関する実証分析
Heterogeneity and wage growth of full-time workers in Japan: An empirical analysis using micro data
日本語要約
本研究は、日本における正社員の賃金成長の変動要因を、労働者間の賃金構造の異質性を考慮しながら検討することを目的としています。この問題は、賃金政策や労働市場の理解において重要です。データは、基本的な賃金構造調査を含むマイクロデータを使用し、正社員を異なる賃金構造を持つ二つのクラスに分けるために有限混合モデルを推定しました。分析の結果、内部労働市場においては、2021年までの間、業界や企業規模における労働市場の状況やマクロレベルの出力ギャップが賃金成長率に影響を与えなかった一方で、潜在的成長の向上が賃金成長を促進したことが示されました。対照的に、外部労働市場では、労働市場の状況の改善や出力ギャップの縮小が賃金成長率を加速させていることが観察されました。これにより、賃金成長のメカニズムが異なる二つの労働市場の存在が明らかとなり、政策的には労働市場の特性に応じたアプローチが必要であることが示唆されます。
ポイント
- 1本研究は、正社員の賃金成長の異質性を明らかにするため、有限混合モデルを用いて二つの賃金構造クラスを特定しました。
- 2内部労働市場では、2021年までの間、労働市場の状況や出力ギャップが賃金成長率に影響を与えなかったことが確認されました。
- 3外部労働市場では、労働市場の改善や出力ギャップの縮小が賃金成長率を加速させていることが示され、二つの市場のメカニズムの違いが浮き彫りになりました。
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原論文情報
- ジャーナル
- Journal of the Japanese and International Economies
- DOI
- 10.1016/j.jjie.2024.101324
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本ページはエコノメディア編集部による日本語紹介です。原論文の本文・要旨の全文翻訳ではありません。