エコノメディア

日本語で読む経済学研究

← 一覧へ
JJIE2026年3月1日

医療助成制度の拡大が小児科医の診療所立地選択に与える影響

Health insurance and physicians’ practice location choice: A natural experiment in Japan

Hiroshi Aiura, Reo Takaku

日本語要約

本研究は、日本における医療助成制度の大規模な拡大が小児科医の労働供給と診療所の立地選択にどのような影響を与えるかを検討しています。特に、2000年以降に導入された「子ども・乳幼児医療助成制度(MSCI)」は、子どもの医療利用に伴う自己負担を大幅に軽減するものであり、その影響を理解することは重要です。データは1999年から2011年までのクリニックの国勢調査を用い、614の自治体におけるMSCIの適用年齢の変更を利用して、因果関係を特定しました。推定の結果、MSCIの拡大はクリニックあたりの月間訪問数を増加させることが示されましたが、診療日数や公式営業時間は変わらないことが明らかになりました。また、医師が診療所をより人口密度の高い地域に開設する傾向が強まることも確認されました。これにより、医療保険制度の拡充が都市部における医師の集中を加速させる可能性が示唆されます。

ポイント

  1. 1本研究は、MSCIの拡大が小児科医の診療所立地選択に与える影響を明らかにするため、614の自治体における1,096件の年齢変更を利用しました。
  2. 2MSCIの拡大により、クリニックあたりの月間訪問数が増加しましたが、診療日数や公式営業時間には変化が見られませんでした。
  3. 3医師は、MSCI制度の恩恵を受けて、より人口密度の高い地域に診療所を開設する傾向が強まることが確認されました。

タグ

原論文情報

ジャーナル
Journal of the Japanese and International Economies
DOI
10.1016/j.jjie.2025.101393
原論文
出版社サイトで読む →

本ページはエコノメディア編集部による日本語紹介です。原論文の本文・要旨の全文翻訳ではありません。