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JJIE2026年6月1日

金融制裁と通貨覇権に関する探索理論モデル

Financial sanctions and currency hegemony: A search-theoretic model

Akihiko Matsui, Megumi Murakami

日本語要約

本研究は、金融制裁と通貨覇権の関係を探求するために、2つの大国(A国とC国)と無限の小国の連続体を含む探索理論モデルを構築しています。この研究の重要性は、国際金融システムにおける通貨の役割と、金融制裁が小国に与える影響を理解することにあります。モデルでは、大国の通貨のみが国際通貨として流通可能であり、小国はそれぞれの通貨を受け入れるかどうかを独自に決定します。結果として、小国はA国の通貨のみを受け入れるグループ、C国の通貨のみを受け入れるグループ、両方の通貨を受け入れるグループに分類されます。具体的な結果として、制裁を受けた国の中には、通貨覇権の競争がある限り、経済的に恩恵を受ける国が存在することが示されています。また、A国が小国に制裁を課すと、小国はC国との貿易を拡大し、C国の福祉が向上することが明らかになりました。これらの結果は、通貨覇権の競争が存在する場合、金融制裁の限界を浮き彫りにしています。

ポイント

  1. 1本研究は、金融制裁と通貨覇権の関係を探索理論モデルで分析し、小国の通貨受容行動を分類。
  2. 2モデルは、A国とC国の2大国と無限の小国を考慮し、特定の条件下で小国が経済的に恩恵を受ける可能性を示す。
  3. 3A国の制裁が小国の貿易をC国にシフトさせ、C国の福祉を増加させることが確認され、制裁の効果の限界を明らかに。

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原論文情報

ジャーナル
Journal of the Japanese and International Economies
DOI
10.1016/j.jjie.2026.101424
原論文
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本ページはエコノメディア編集部による日本語紹介です。原論文の本文・要旨の全文翻訳ではありません。