JWE2023年9月1日
日本の非伝統的金融政策と債券市場の関係:新ケインジアンの視点
Unconventional monetary policy and the bond market in Japan: A new Keynesian perspective
本研究は、日本の非伝統的金融政策である量的質的緩和(QQE)が債券市場に与えるマクロ経済的影響を分析することを目的としています。このテーマは、金融政策の効果を理解する上で重要であり、特に日本の経済における金利の低下や債券利回りの動向に関連しています。著者らは、中規模の動学的一般均衡(DSGE)モデルを用いて、商業銀行の流動性リスクに対する過剰準備の需要や中央銀行、商業銀行、政府間のリンクを考慮しました。対象期間は明記されていませんが、モデルは量的緩和ショックと利率の負のショックをシミュレーションし、実質GDPに対するQQEの乗数効果は1.94であることが示されました。この結果は、QQEの政策目標に沿った債券利回りの低下に大きく寄与しています。一方で、利率の引き下げは実体経済と金融セクターに類似の影響を与えるものの、その効果は二次的な重要性に留まることが示されました。このシミュレーション結果を踏まえ、著者らは日本の最近のイールドカーブコントロール政策について評価を行っています。