エコノメディア

日本語で読む経済学研究

Tag

#賃貸住宅

1

JJIE2023年6月1日

相続税改革は安価な賃貸住宅の建設を促進するか?

Does inheritance taxation reform promote to build inexpensive rental housing?

Naoto Mikawa, Shohei Yasuda, Norifumi Yukutake

本研究は、2015年に日本で実施された相続税改革が賃貸住宅の家賃に与える影響を検討する。相続税改革により、大規模な相続に対する課税が大幅に増加したことが、税金対策として安価な低層アパートの建設を促すインセンティブとなる可能性があるため、その効果を明らかにすることが重要である。データは日本国内の賃貸住宅市場から収集され、差分の差分法(difference-in-differences)を用いて推定を行った。対象期間は相続税改革前後のデータを含み、特に木造または軽量鉄骨フレームのアパートに焦点を当てた。分析の結果、相続税改革により、これらのアパートの家賃が1.3%減少したことが明らかになった。また、対象群に属するやや古い住宅の賃貸料は減少したが、新築住宅の賃貸料には変化が見られなかった。これらの結果は、相続税改革が住宅市場における賃貸価格に影響を与える可能性を示唆しており、政策立案者にとっては、住宅供給の促進策として相続税の見直しが有効であることを示すものである。