JWE2024年6月1日
中央銀行の債務持続性に関する財政理論:量的・質的金融緩和の危険性
A fiscal theory of central bank’s solvency: Perils of the quantitative and qualitative monetary easing
日本語要約
本研究は、日本銀行が量的・質的金融緩和(QQE)を終了した後の金融政策のあり方を探求する。特に、財政当局が(ⅰ)政府債務を安定させるための財政調整を行わないこと、(ⅱ)長期債の価格下落によって中央銀行が損失を被った場合に財政支援を行わないことを約束する状況下で、これらのコミットメントがどのように金融政策のインフレ制御能力を低下させるかを分析する。モデルは、中央銀行が長期債を保有し、名目金利を引き上げる状況を考慮している。主な結果として、(ⅰ)テイラー原則が破られると、特定の条件下でインフレが中央銀行の目標を超えることができないこと、(ⅱ)テイラー原則が遵守される場合でも、経済がデフレの定常状態に収束するのを防げないことが示されている。これにより、金融政策の限界と財政政策との相互作用の重要性が浮き彫りになる。
ポイント
- 1著者らは、財政当局が政府債務の安定化のための調整を行わないことを前提としたモデルを構築した。
- 2テイラー原則が破られた場合、インフレは中央銀行の目標を超えられないとの結果が得られた。
- 3テイラー原則を遵守する場合でも、経済はデフレの定常状態に収束することが示された。
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原論文情報
- ジャーナル
- Japan and the World Economy
- DOI
- 10.1016/j.japwor.2024.101252
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本ページはエコノメディア編集部による日本語紹介です。原論文の本文・要旨の全文翻訳ではありません。