JJIE2023年6月1日
国際貿易における炭素排出の共有責任評価
Assessing carbon emissions embodied in international trade based on shared responsibility
本研究は、世界の五大炭素排出国における炭素排出の評価を、特に「共有責任(SR)」の観点から行うことを目的としている。SR基準では、排出責任が生産者と消費者の両者に分配されるため、この視点からの分析が重要である。データは2002年から2014年までの期間における中国、インド、アメリカ、日本、ロシアの炭素排出量を対象とし、マルチリージョン投入産出モデルを用いてSRを計算した。具体的には、中国のSRは157%、インドは116%の増加を示し、特に中国の急速な輸出成長が炭素排出の主な要因であった。一方、アメリカと日本では炭素排出が減少傾向にあったが、これは国境を越えた炭素漏れの影響が考えられる。また、SRに基づく五カ国の国別炭素排出の40%以上は「電気、ガス、蒸気及びエアコン供給」に起因しており、これは生産量の多さと高い炭素排出強度に起因している。これにより、国際貿易における炭素排出の責任の分配を理解することができ、政策立案や国際協力の必要性を示唆している。