JER2026年5月25日
日本の企業債市場の機能測定とマクロ経済的含意
Measuring market functioning in Japan’s corporate bond market and its macroeconomic implications
本研究は、日本の企業債市場の機能を包括的に捉えるために、企業債市場機能指数(CBMFI)を構築し、その重要性を探求します。企業債市場は経済における重要な役割を果たしており、その機能不全が投資や経済成長に与える影響を理解することが求められています。データは、取引価格、発行・取引量、流動性条件を含む一次市場と二次市場の情報を集約し、2000年代から2023年までの期間を対象としています。推定戦略としては、CBMFIを用いて市場機能の悪化を特定し、特に2008-2009年のリーマンショックや2022-2023年のグローバル金融引き締めの影響を分析しています。主な結果として、CBMFIの改善は特に一次市場の機能に関連して、将来の企業固定投資の予測力が高いことが示されました。また、2013年以降の一次市場と二次市場のサブインデックスの動態の違いは、日本銀行の大規模な金融緩和政策が一次市場を主に支えたことを反映しています。これらの結果は、企業債市場が金融政策の重要な伝達チャネルであることを示唆しています。