JJIE2023年3月1日
自営業者は収入を過少申告するのか?日本のパネルデータからの証拠
Do the self-employed underreport their income? Evidence from Japanese panel data
本研究は、日本における自営業者の収入過少申告の実態を明らかにすることを目的としている。自営業者の収入が税務当局に対してどの程度過少申告されているかを理解することは、税収の正確性や公平性にとって重要である。著者らは、2009年から2019年までの日本の世帯レベルのパネルデータを用い、自営業者と給与所得者の現在の支出を比較する支出ベースのアプローチを採用した。これにより、収入、純資産、世帯特性を制御しながら、両者の支出の違いを分析した。研究の結果、自営業者は収入を33.0%から36.4%の範囲で過少申告している可能性があることが示された。この結果は、リスク嗜好や時間割引率、計画された退職年齢、支出の測定誤差の程度など、異なる要因に対しても堅牢であった。自営業者の収入過少申告の実態を明らかにすることで、税制改革や税務政策の見直しに向けた重要な示唆を提供する。