JJIE2025年3月1日
グローバル競争と中小企業における労働集約的生産の変化
Global competition and labor-intensive production in SMEs: Firm-level evidence from Japan at the threshold of the lost decades
日本語要約
本研究は、グローバル競争の認識が日本の製造業中小企業の再編計画に与える影響を分析することを目的としている。このテーマは、特に1990年代後半の日本において、経済的な停滞と労働市場の変化が同時に進行していたため、重要な意義を持つ。著者らは、当時の製造業中小企業を対象とした企業レベルの調査データを用い、企業が感じるグローバル競争の強度が低技能の移民労働者の雇用に対する意向に与える影響を検討した。推定戦略としては、企業の競争認識と雇用意向の関連性を分析する回帰モデルを採用している。主な結果として、強いグローバル競争を感じる中小企業は、研究開発投資を増加させることには消極的であるにもかかわらず、低技能移民を雇用する意向が高まることが示された。また、若年労働者の定着の難しさが、移民労働者の雇用意向とグローバル競争の認識との関係を部分的に媒介していることも明らかになった。これにより、著者らは中小企業が労働集約的な組織へとシフトしていることを示唆しており、政策的には、移民政策や労働市場の構造的な変化に対する理解を深める必要があることを指摘している。
ポイント
- 1本研究は、1990年代後半の日本の製造業中小企業を対象に、グローバル競争の認識が企業の雇用意向に与える影響を分析している。
- 2データは企業レベルの調査から得られ、回帰モデルを用いて、競争認識と低技能移民雇用意向の関連性を検討している。
- 3結果として、強いグローバル競争を感じる企業は低技能移民の雇用意向が高まる一方で、R&D投資には消極的であることが示された。
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原論文情報
- ジャーナル
- Journal of the Japanese and International Economies
- DOI
- 10.1016/j.jjie.2024.101350
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本ページはエコノメディア編集部による日本語紹介です。原論文の本文・要旨の全文翻訳ではありません。