発展途上アジアにおける高齢者の幸福度に関する比較研究
The state of well-being of older people: a comparative study across developing Asia
本研究は、発展途上アジアにおける高齢者の幸福度を測定する要因を探求し、従来の収入や貧困といった指標を超えた理解を目指しています。著者らは、中国、韓国、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム、バングラデシュ、インドの9カ国からなる高齢者の新しいデータセットを用い、生活満足度やメンタルヘルスのスクリーニングテストスコアを指標に幸福度の相関関係を分析しました。結果として、年齢は幸福度と正の相関を持ち、ほとんどの国で不幸度を負に予測することが確認されました。一方、性別、婚姻状況、教育水準、居住地域、生活形態といった他の人口統計的特徴は国によって一貫した関連性を示しませんでした。さらに、著者らは高齢者の幸福度に影響を与える4つの次元—仕事を通じた生産性、身体的健康と移動性の維持、退職後の経済的準備、家族や社会生活への積極的な関与—を特定しました。これらの要因が生活満足度の向上や抑うつ症状の軽減に寄与することが確認されましたが、国によってその関連性の方向性や強さは異なりました。全体として、地域内の高齢者には抑うつや孤独感が相対的に高く、特に高齢女性において幸福度の指標が低下する傾向が見られました。