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#家族政策

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JJIE2026年6月1日

家族介護の労働市場への影響:子育てと高齢者介護の比較

Who bears the burden? Heterogeneous labor market penalties of child and eldercare

Shinnosuke Kikuchi

本研究は、家族介護が労働市場に与える影響を調査し、特に子育てと高齢者介護に焦点を当てています。このテーマは、労働市場における性別の不平等や家族の役割が経済に与える影響を理解する上で重要です。著者は、日本の大規模なパネルデータを用い、イベントスタディデザインを採用して、介護の影響を時間的に分析しています。対象期間は、出産前後の5年間にわたり、サンプルには多様な職業や契約形態の女性が含まれています。 主な結果として、著者は出産後の女性の雇用が36ポイント減少し、5年後でも約19ポイント低い水準に留まることを発見しました。この影響は職業の特性や契約形態、同居状況によって異なり、かなりの不均一性が見られます。一方、高齢者介護の影響は、平均して最大5ポイントと小さく、統計的に有意ではない場合が多いですが、特定の事前特性を持つ女性に対しては、最大10ポイントの有意なペナルティが観察されました。具体的には、テレワークが難しい職業や身体的接触が多い職業、非正規契約の女性、小規模企業に勤務する女性において顕著です。 この研究は、家族介護が女性の労働市場に与える影響の多様性を示しており、政策立案者に対して、介護支援政策や労働市場の柔軟性を考慮する重要性を強調しています。また、既存の研究に対しても新たな視点を提供し、性別による労働市場の格差についての理解を深めるものです。

JER2025年2月13日

家族政策のマクロ経済的および福祉的効果:現金給付と現物給付の比較

Macroeconomic and welfare effects of family policy: cash transfers vs in-kind benefits

Reona Hagiwara

本研究は、先進国、特に日本において重要な課題である出生率の向上を目的とし、現金給付(CB)と現物給付(IB)の二つの育児政策が出生率、労働供給、福祉に与える影響を比較・評価します。著者は日本経済における内生的な出生率を考慮した一般均衡オーバーラッピング世代モデルを開発し、単身世帯と既婚世帯の両方を含めて分析を行いました。モデルでは、既婚カップルが直面する子供の数量と質、育児時間と労働時間のトレードオフを考慮しています。シミュレーションの結果、両方の育児給付が出生率を向上させることが示され、人口動態の変化は将来の世帯に対する福祉の向上をもたらすことが確認されました。特にIBは女性の労働供給を増加させるため、これらのポジティブな効果はIBの方が大きいとされています。教育水準が高く子供を持つ機会費用が高いカップルにとってはIBが、教育水準が低いカップルにとってはCBがより効果的であることが示唆されています。

JER2024年11月11日

中国高齢者のメンタルヘルスと子どもの役割

The state of mental health among older Chinese and the role of children

Yi Chen, Hanming Fang

本研究は、中国における高齢者のメンタルヘルスの状況と、子どもが果たす役割について探求しています。特に、1970年代からの厳格な家族計画政策が高齢者のメンタルヘルスに与える影響を明らかにすることが目的です。この問題は、高齢者の福祉や社会的支援の重要性を理解する上で不可欠です。データは中国の高齢者を対象にしたもので、家族計画政策の影響を受けた親のメンタルヘルスの変化を分析しています。著者らは、家族計画政策が高齢者の身体的健康にはプラスの影響を与える一方で、うつ症状の悪化をもたらすことを示しています。特に、子どもがいないか一人しかいない親は、年齢とともにメンタルヘルスが急速に悪化する傾向があり、この現象は子どもと同居していない高齢者に特有です。これらの結果は、高齢者のメンタルヘルスにおける家族の支援の重要性を強調しており、政策立案者に対しても家庭支援の必要性を訴えるものとなっています。